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2週間使ってみたxDuoo X10の魅力とは?(デザイン・使い心地・音質・メリット・デメリット)

中国発のオーディオブランド「xDuoo」社から発売されているX10を使い始めて約2週間経ったので、ここらでいっぺんX10の魅力をまとめてみようかなと思います。

X10と言えば2万円という価格帯にも関わらずDACチップにAK4490、オペアンプにMUSES8920を搭載とかなり贅沢な仕様で話題になりましたよね。

xDuoo.co.jp ” ハイパフォーマンス ポータブル デジタルミュージックプレーヤー X10

安価DACの中ではトップレベルのスペックを持ち合わせているので、既にミドルスペック・ハイスペックDACを持っているユーザーさんは外出先でも手軽に持てるDACとして興味を持っていたり、また初心者でも手が出しやすいDACの1つとして知られているかと思います。

まぁスペックを見ればAK4490を始め、MicroSDカードスロット2基搭載など価格オーバーのスペックを搭載しているのは直ぐ分かるかと思いますので、この記事では実際使ってみた感想と、開封写真の様子、また外観等を中心に紹介出来ればと思います。

xDuooのX10に興味がある方は是非ご覧くださいませ〜

では早速見ていきましょう!

※GearBestさんとのコラボによりサンプル品提供をして頂きました。

開封の様子

開封の様子は写真のみ載せますので気になる方はチェックしてみてください。※写真をクリックすると拡大表示出来ます。

外観の様子

販売ページだったり、パッケージの写真では安っぽい感じがしましたが、実際に手にしてみると安っぽさはあまり無く、アルミ合金製でどちらかと言うとゴツゴツした無機質な重量感というか、案外しっかりした筐体だなと思いました。
なので製品パッケージで「カッコ悪!」とか「安っぽそうだな」と思った方でも案外実物は悪くないかなと感じますね。

あと手のひらサイズ(53×107.5×16.5 mm)なので持ち歩きに最適な点も魅力です。ちなみに重量は実測値で138g。

側面を見ていきましょう。右側面に上からリセット用の穴、ボリューム、MicroSDカードスロット2基が配置されています。ボリュームのボタンはクリック感もしっかりあり、またMicroSDカードスロットもヘコミがあるのでスロットからちょいはみ出しなどもありませんでした。

底面には左からゲイン、PHONE端子、オプティカル端子(光デジタル音声端子)があります。オプティカル端子を搭載しているポタアンとの連携も出来るのもX10の魅力の1つですね。
あと丁度この写真だと分かりやすいですが、カクカクした無機質なデザインになっているので結構間近で見るとカッコよかったりします。

最近のDACと言えばタッチパネルが主流ですが、X10にはタッチパネルが搭載されておらず全て物理的な操作が必要になります。一番使うのがホイール(ダイヤル)ですね。ホイール操作でメニューの移動だったり、上下の選択などが可能で、無段階回転ではなく回すとカチカチと目盛がしっかりあります。個人的には普通に操作できるレベルで使えるかなという印象。ただ中にはイマイチだなと感じる方も居るようですね。

左側面にはロックスイッチがあります。持ち歩く事も多いと思うので案外便利だったりします。

背面はロゴと、表記関連があるだけ。シンプルですね。

上部に電源ボタンとMicroUSB端子があります。充電はMicroUSB端子で行い、だいたい約3.5時間〜4時間程でフル充電が可能です。ちなみに電源ONからの立ち上がりは結構早く、私の計測では約7秒程で再生画面までたどり着けました。この早さは中々良いんじゃないでしょうか。ただ電源が入る際に「カチッ」という音が鳴るのが気になります。なんの音だろう。

画面・UI周りの様子

外観はゴツゴツしていて無機質なカッコよさがあり個人的には価格以上の出来上がりかなと思いましたが、さてソフトウェア周りはどんな感じなんでしょうか。

まずは再生画面の様子ですね。ぶっちゃけますと3世代前ぐらいの中華MP3の画面かな?と思わざるをえないUIで、お世辞にも見やすいとは言えません。

ホーム画面(root画面)はこんな感じでアイコンが6つ並んでいます。アイコン自体は分かりやすいので直感的に操作は可能です。

X10はイコライザの機能が無いので好みに合わせて微調整という事は出来ないですが、音楽設定の部分からDACフィルターの変更は可能。

シャープロールオフとスローロールオフの切り替えが可能です。

電源周りの設定だとバックライトの時間だったり、自動電源OFF、スリープモードまでの時間等が自由に決められます。

設定からは言語だったり、メディアライブラリの更新、バックライトの明るさ、初期化などが可能。ちなみにX10は音楽ファイルを追加するとその都度メディアライブラリの更新が必要なので、音楽の数が多くなるとその分更新時間もかかります。これ地味に面倒だったり。

あとX10にはプレイリストという概念もソフトウェアに組み込まれていないので、サードパーティ製のプレイリストの活用が出来ません。一応お気に入りという機能が付いていて、再生画面からお気に入りに追加する事が出来ます。

追加したお気に入りがいわゆるプレイリスト(iTunesで言うラブ的な感じ)の代わりに使えて、こんな感じで表示されます。ランダム再生も出来るので、プレイリストは無いけれどお気に入り機能を使えばまぁ使えるかなという感じですね。

マイミュージックからはアルバムやアーティスト、スタイル(ジャンル)等で曲を探す事が出来ます。ただ検索等の機能もソフトウェア上で組み込まれていないので、大量に音楽がある方は結構探すのに難儀しそうな感じです。

またアルバムが重複して認識される事もあり(恐らくタグで解決出来るだろうけど。。)、コンピレーションアルバム等を入れると結構曲探しに疲れます。

ソフトウェア周りは全体的にまだまだ感が否めないのが正直な所で、操作していて他のDACでは標準なのに〜という事が出来なかったりします。そこら辺でイライラしたりすることもあるかもしれませんが、ただ逆に言うとソフトウェア周りさえ良くなれば外観や中身のスペックが良いので満足度も上がりそうな気はします。

ちなみにrockboxには正式対応していませんが(ナイトリービルド版はあるらしい)、X10の前モデルのX3が対応した事から見てもいずれX10も対応しそうな感じはあります。そうなればソフトウェアの問題はある程度解決しつつ、X10の魅力も最大限に活かせそうです。

 

アップデートしてみるよ

私の元に来たX10はバージョンがV1.11で、現在最新版(記事執筆段階)ではV1.12なのでアップデートしてみました。

V1.12のアップデート情報はまだ日本版WEBサイトではアナウンスされていないようでググってもヒット数が結構少ないようです。ただソフトウェア的にはローカライズはされているのでxDuoo公式サイトからファイルをDLして、普通にアップデートしていけばOK。http://www.xduoo.com/xduoo/Downpst.Asp(※V1.12を選ぶとDLすることが出来ます。)

.RAR式の圧縮ファイルがDLされるので、展開していきます。

中に「update.zip」というファイルがあるので、これをMicroSDのroot階層に置いておけばOK。よく分からないという方は英語の説明書も同梱されているので必要に応じて確認してみてください。

後は設定からアップデートが可能なのでしてあげると、こんな感じでアップデートが始まります。ドロイド君が居るということはベースはAndroidなのかな。

基本的に再起動まで自動的にしてくれるので放っておけばOK。無事V1.12にアップデート出来ました。

ちなみにV1.12の変更点としては、

  1. 大量の曲がある際の挙動の改善
  2. カバー画像によるクラッシュの改善
  3. カバー画像のぼやけを改善
  4. CUE文字化けの改善

などなど。大幅なアップデートでは無いのでソフトウェア周りが使いやすくなるのにはちょっと時間がかかりそう(もしかして無いかも)な感じかもしれません。

 

X10の音ってどんな感じ?

2週間使ってきたX10の音の傾向といいますか音の鳴らし方ですが、結構個人的には相性が良くて非常に気持ちの良い音を鳴らしてくれるなという印象を持っています。なので最近は専ら外出時でもX10をポケットに入れて持ち歩くことが多くなりましたね。安価な価格帯で手頃なサイズ、そしてここまで良い音を出してくれるならもうコレで良いんじゃないかすら思ってます。

近々DP-X1Aを購入するのですが、はてさてX10のインパクトを超えられるのか若干心配になるレベルです。

全体的に高密度かつスッキリかつ適切な距離感を出してくれる

まず全体的な音としては、非常に細かくスッキリした音を出してくれる傾向かなと感じます。使うイヤホンや環境によって変わるでしょうが、密度が高く且つ適切な距離感も出してくる、そんな音が楽しめる印象です。オペアンプにMUSES8920を使っているので、使い続けることで徐々に安定してきたなと言うのが体感できるのも非常に面白みと深さを感じさせるポイントかなと思います。

DACチップにAK4490を搭載している点も影響はあるのでしょうが、安定して聞ける、曲そのものを心配させずに楽しめるレベルの心地よさがありますね。

初心者にも最適と言われている理由と、既にミドルスペック・ハイスペックDACを持っている方の手軽に扱える存在として注目を集めているのが結構分かります。私も初心者の域を脱しきれていませんが、これからちょっと良い音楽環境を整えていきたいという方にはピッタリ過ぎる存在かなと思います。ただステップアップする際にX10以上を選ぶことになるので、そこら辺急にシビアな選択になってきそうで経験値が溜まりづらそう的な変な心配をもさせてくれます。

取り敢えずそれぐらいに満足度の高い良い音を聞かせてくれる、出してくれるX10凄いなと思わざるをえませんね。

あとボリュームも100まであるので十分音取れますし、手持ちのER4(S化)と繋げても70辺りで普通に楽しめてますので、インピーダンスの高いイヤホン、ヘッドホン使いの方もある程度は出せるんじゃないかなと思います。

公称スペック表

電源 3.7V/2400mAh充電式内蔵リチウムポリマーバッテリー
ディスプレイ 2.0インチ 26万色(240×320)
出力 240mW (32Ω負荷時) /THD+N<0.0025%
THD+N 0.0016%
S/N >112dB
クロストーク >70dB
ライン出力レベル 1.7Vrms
ライン出力クロストーク >100dB
ライン出力 S/N >112dB
周波数特性  20Hz~20kHz(±0.5dB)
連続再生時間  9時間
充電時間   <4時間(DC5V/2A接続時)
筐体   アルミニウム合金(マット仕上)
サイズ   W53 x H107.5 x D16.5 mm
 重量  141g(私が計測した限りだと138gでした

 

一部対応していないDSFがあるっぽい

後ほどX10の良い所とイマイチな所でもリストアップしますが、一部対応していないDSFがあるっぽいのがちょっと残念かなと思いました。最大24bit/192kHzまでサポートしててDSDにも対応(ノンネイティブ)していますが、5.6MHzのDSFだと再生が出来ない、そもそも認識しておらず空フォルダになる現象が見られます。ちなみにOTOTOYで購入したDSDです。

同じDSF形式でも手持ちの2.8MHzだと再生出来るので、上限2.8MHzまでなのかな?

24bit / 96k は問題無し

DSD .dsf 2.8M も問題無し

気になる所と良い所

最後に2週間使って分かったX10の気になる所と良い所をリストアップしていきます。

まずは気になる所

  1. 電源を入れた時、電源を落とした時に「カチッ」と音がするのが気になる。
  2. 音源を追加するとライブラリの更新が必要で面倒。
  3. 書き込みでよく見る曲間のノイズはほぼ無い(稀に聞こえる時もあるレベル)けど、バリッバリに頭が切れます。出だしが最高な曲の時のストレスが半端ない。ファームウェアでどうにか出来ないものか。V1.12時点では対策なし。
  4. Phone端子とOPT端子があるけど、Phone端子が中央にあるためL字のケーブルだと使いづらい。ゲインの位置が良かった。

    ケーブルの取り回しがしづらかったり

    L型でも若干根本に負担がかかったり

    ポタアンと繋げる時は左寄りになったり

     
  5. バックライトが消えると基本的に電源ボタンをONにしないとディスプレイは点かない。消えた状態でダイヤル中央のボタンを押すと再生/停止が出来るけど、個人的には一度ディスプレイを点けて欲しいなと思ったり。というのもXduooサードパーティ製のプレイリスト等に対応していないので、私の使い方だと基本アルバム単位で再生させたり、単発で再生させたりと「操作」が一々必要。まぁ電源ボタンを押せばいい話なんですが、iPhone等のホームボタンライクに使えたほうが便利そうな気がしますね。あと関連してディスプレイOFF時にホイールで音量操作が出来ればより良いですね。
  6. USBは充電しか出来ず、リーダーとしては使えない。
  7. ライブラリのアップデートは毎回全曲に対して行われるらしく、数千の曲を入れるとかなり時間かかる。結構痛い
  8. 思っている以上に発熱する。発熱の影響か分からないけど、背面が少しだけ盛り上がっているのでバッテリーが膨張してしまった可能性もあり。ポケットに入れている時に発熱を感じるので、空冷出来ない環境での使用はあまり良くないのかなと思ったり。携帯性に優れているだけにこの発熱問題は結構痛いかも。長時間ポケットに入れて使うのはあまりオススメしないかな。

    盛り上がりが(T_T)

  9. ソフトウェアの作り込みが甘い。ファームウェアでの改善を期待。

 

良い所

  1. 音がいい。同じ価格帯のDACの中ではかなり良い音を出してくれるし、それが可能なスペックを搭載しているので良い音を求めるには持って来いの存在。迷っているなら取り敢えずX10も選択肢の1つに入れてみると良いかも。
  2. 価格が安い。場合によっては1万円台で購入できる場合もある。なので失敗した時の損失が少なく冒険しやすい。初心者でも手が出しやすい。
  3. 外観もアルミ製で中々カッコイイ。ゴツゴツした無機質なデザインが好きな人にはピッタリだし、また安っぽさが無いので日常的に使いやすい。
  4. 手のひらサイズ感が使いやすい。53×107.5×16.5 mmなので本当に手のひらサイズ。重量も138gと軽量の部類に入ります。とにかく持ち歩きやすいDACです。
  5. MicroSDスロットが2基あり、最大256GBまで拡張が可能。安価にも関わらずサイズの大きいファイルも持ち歩くことが出来るのは嬉しいかも。
  6. オプティカル端子搭載で連携の幅が広い。
  7. 再生可能時間は8〜9時間と結構バッテリーは持つ。ちなみにバッテリー容量は2,400mAh。
  8. ゲイン切り替えが物理スイッチで簡単に出来る。
  9. ホイール操作は案外悪くない。直感的に操作できるので逆に好きな人も多いのでは。

 

xDuoo X10結構良いよ

実際2週間使って感じたことは、気になる所も良い所も同じぐらいあるなという事。上でリストアップした内容がその全てなんですが、音が良いだけに細かい所も気になるな〜というのが本音ですね。これがほどほどの音であれば目をつぶる事も出来るんですが、音が良いだけにね。良くも悪くも私の中では結構注目のDACかなと思います。

音に関しては凄く良いのでX10を選択肢の1つとして考えても全然アリだと思います。勿論気になる所でリストアップした様に、曲間の頭切れがあったしますがそれを除けばかなり快適に楽しめるかと思いました。発熱もありますが、物凄く熱くなるというわけではないので1〜2時間程度ポケットに入れて使うとかであれば影響は少しだけかなと。ただ長時間ポケットに入れておくと私のようにバッテリー膨張による背面の盛り上がりの可能性もあります。ここは運用の仕方を考えるか、あとはファームウェア改善で発熱を抑えるようなアップデートを待つしか無いですね。

低価格・安価DACとしては現状最高クラスに位置していると思うので、気になる方は是非手にしてみるのも良いかなと思います。

GearBest:xDuoo X10販売ページへ (記事執筆段階1,9718円)

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